今最も出番の多い手元のカメラ、Nikon Z5 。23年11月のInterBEE にて落下させてしまいこの有様。確かヤマハさんのブースだったかな(どうでもいい)

機能的には何ら問題なく、下手写真の撮れ高にも影響しないしその後も普通に使い続けていたものの、おめでたい席に呼ばれたときにこの亀裂の入ったカメラを使うのは、自分以外の誰も気にしないけどあまり気分がよろしくない。売却の予定は無いものの、その時が来たら当然査定額はガタ落ちだろう。
個人事業主の春先と言えば、所得税に消費税に出費が多いが、ずっとモヤっていたくもないし、昨今の物価高で修理金額が上がらないとも言えないので、今のうちにメーカーへ修理を依頼しようと決断した次第。
Z5IIがバリアングル仕様で登場
修理の決断に背中を押した一番の要素はこれ。ミラーレス一眼にも動画関連の機能が充実するようになってくるに連れ、自撮りをしようとなると画面がマウント側に向いて欲しいだろうし、当然の流れではあるけれど、動画はマイクロフォーサーズ機、写真はニコン機と決めている身としては、チルト以外は有り得ない。大人数に交じっての撮影の時、ファインダーを覗くのが原則とは言え、高い場所からの撮影時に都度画面をくるりんぱしていられないし、画面が光軸から離れるのは使いにく過ぎる。
ニコンはZ5IIの発表時、珍しく盛大にインフルエンサーマーケティングを打っていた。写真主体の配信者達が発表と同時にレビュー動画を一斉にアップロードするも、写真機のバリアングルに否定的な発言を過去にしていた配信者達が口を揃えて「バリアングルで良かったね」という、発売前にメーカーから貸出を受けているために忖度する発言が多かったのはとても残念だったし気持ちが悪かった。
でもこの流れ、Z6IIIがバリアングルで出てきた時点でほぼ決まっていたようなもの。(当記事執筆時点で)モデルチェンジが噂されるZ9IIの画面がどうなるのか注目している。
Z5IIは後発だけに暗所での感度や連写性能が上がっているとされるが、連写する機会は皆無だし、暗所での画質には特に不満は無い。このままチルトのZ5を続投させるべくの修理という追加投資の判断。
何なら、これからメイン機としてZ6IIの追加導入して、Z5をサブ機に降格させることを真剣に考えているくらい。とにかく写真機はチルトに限るんだ!という事で。
¥65,000
修理費用の概算はWebからの申込時に大体分かる。今回、交換して欲しい部位が決まっている、ということにして「特定部品の交換」を指定し、¥31,600くらいだったらいいな、という期待を込めて実機をサービスセンターに送付。

しかしながら申込時、「落下、ショックによる」という選択肢もあり、この判定が下ると65,000である事も承知していた。結果、後者だったんですけどね(泣

都内なんで、新宿のサービスセンターに持ち込む事も可能だったものの、オンラインは会員なら割引が利くし、梱包材を用意するよりもピックアップサービスを頼んだ方が僅かながら僅かながら安価に済んでしまう。
見積もりも修理も、とにかく早かった
4月5日:ピックアップサービスの箱が届く。同日にZ5を発送
4月7日(翌営業日):¥64,735の見積もりがメールで届く。
悩む…
4月12日:¥64,735で修理続行の回答
4月14日(翌営業日):修理完了品発送予定日:2025年04月24日とのメール
4月16日:¥29,729で修理完了、発送済みとのメール
え?
なんて?
¥29,729
支払額について、反射的に窓口に電話してしまった。すると、¥29,729だと。
「確かに落下によるショックであり、技術料は変わらないが、部品代が¥3,000でした」
は?
まじ。
いや、ありがたいけれども。
4月17日:正午頃、着弾
結局のところ、修理を依頼するか否かで悩んでいた時間が一番長かった。
お判りいただけただろうか。
ニコンとはこういうブランドです。
あくまで一例であって、全ての事案で見積もりより大幅に安価で済むという訳では無いにせよ、Webからの申込みフォームに表示されている通りのあらかじめ決められた金額で固定せず、本当に必要だったパーツ+工賃の金額を請求してくれた。
亀裂1つ(と言っても複数のパーツをまたがっている)の修理に¥30,000弱は冷静に見れば安くは無いし、一瞬¥64,735が提示されてからの¥29,729なので感覚が麻痺っている感は否めないものの、ニコンじゃなかったらどうなってただろう?と考えると、安価に済んだ部類では?(知らんけど)
「交換部品返却希望」
ニコンの場合、破損の度合いや部位によっては、希望すれば修理前のパーツを返却してくれるとを明言している。後学のため、返却希望で修理続行の連絡をした。
製品を修理した際に交換した部品の返却について
https://nij.nikon.com/support/faq/products/article?articleNo=000055029
計3点が戻ってきた。

写真だと分かりづらいが、グリップ部分はただの擦れ。

意外と両面テープ多用しているのね。

肝心な亀裂の入ったパーツは2点。


修理以外にも、明らかに汚れていたファインダー部分も丁寧に清掃されていた。アイカップはもしかしたら交換されている?と思うほど。
(やっぱり写真では伝わりにくいけれど、本当に綺麗)

2度と同じ過ちを繰り返さないよう、Lプレートをきっちり装着。最近お気に入りの50mm F/1.4と共に。


プロに任せて正解
今回交換対象となった部位は、AliExpress や eBay で案外入手出来てしまう。


結果論ではあるものの、こうした海外ECサイトからわざわざ取り寄せるよりもパーツ代は安価に提供してもらえたし、何より分解して元に戻せなくなったり、センサーを傷めるようなことがあると目も当てられない。やっぱり餅は餅屋、プロに任せるべき。
ジャンク品の修理なら面白そうだけど。
何はともあれニコンさんとZ5、これからも長いお付き合いになりそう、ありがとうございます。